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ヒガシのDVD(ビデオ)見ちゃいました  その3 「山桜」
今回で3回目のこの報告。
ちょうど話題になっていますので、「山桜」にいってみようと思います。(第18回日本映画批評家大賞主演男優賞受賞)

例によって、ネタバレしてますので、ご注意を!
皆様ご存知のように、「山桜」は藤沢周平原作の時代劇です。
原作となった話は、20ページほどの短編。本屋で立ち読みだってできちゃうほどの短さです。これを100分の映画にしようって言うんだから、どんなオリジナルなエピソードを盛り込んでいるんだろうと思いますよね。
しかしこれが、違和感がないのです。


原作にない設定といえば、主人公野江(田中麗奈)の弟が、手塚弥一郎(東山紀之)に剣術を習っているということくらいでしょう。
道場のシーンが、ほんの少しありました。

貧窮にあえぐ農民の姿が、幾たびか挿入されていました。領内を見回る手塚と、農民の子の交流。再び訪れた際にその子の墓にすがる親に心を痛める姿など、手塚が次第に苦悩を深める様子が丁寧に描かれています。
そして、いよいよ諏訪平右衛門を斬るシーン。


それはそれは、美しい殺陣です。
形や動きがきれいなだけではない。心根に1本、ぴんと芯の通った、武士として人としての覚悟を感じられる殺陣でした。


小説では、手塚が諏訪を斬ったことは、ただ1行で書かれていただけ。
それを、斬るにいたるまでの手塚の心情をも含めて、文字としては書かれていない部分を見事に描き出したのです。
ほんの20ページあまりの小説が、こうして100分の映画になったのです。



映画全編に言えることは、およそ100分の間、ずっと澄んだ空気の中にいるように感じられたということです。野江の嫁ぎ先だけが、吹き溜まりのよどんだ空気の中にあるようで、野江もはじめはその空気に毒されたかのようでしたが、手塚と出会うことで徐々に気持ちが浄化されていくかのように、表情も眼の光も変化していきます。
そして最後に、手塚の実家を訪ね手塚の母に会い話すことで、最後の澱を洗い流す。


全て、手塚弥一郎に出会ったがため。
一人の人間の魂を窮地から救い、ほこりや汚れにまみれたそれをきれいに洗い清める。それほどの影響力を持った人物として十分な存在力を、東山紀之という役者は示したのです。
映画「山桜」において、ヒガシはあくまでもどこまでも手塚弥一郎でした。演じきったといっていい。


ご覧になった方はご存知のことですが、手塚弥一郎に台詞はほとんどありません。
冒頭、野江に山桜を手折るシーンで、言葉を交わすだけ。数えても10言にも満たないほどです。その後は、出番はあってもまったくしゃべらない。
表情やしぐさ、立ち居振舞いにおいて、その心情や苦悩、覚悟を表しています。決して大げさなものではない、表面的には静かな表情の中に、心の痛みや怒りを垣間見せ、端然とした姿に、固い決意とゆるぎない信条といったものを、表現しています。
ヒガシはそういったものたちを実に細やかに表現しているし、映画自体もとても丹念に丁寧に作り上げられた映画だと、感じました。



なんて私が書くと陳腐になってしまうのは、語彙の貧しさと文章力の欠如ゆえです。
すみません・・・。


何はともあれ、こういう映画にヒガシが出られたこと。そしてそれが他者に認められたことが、とても嬉しいことですね。


第18回日本映画批評家大賞「主演男優賞」受賞

おめでとうございます!
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[2009/04/05 23:45] | 東山紀之氏 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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