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書いてはみたけど、続かないなぜかその7
7回目。
一体、私はどうするつもりなんでしょうね。


二次創作(仕事人2009)につき、取り扱い注意です。


1からご覧になりたい方は、こちら




「それじゃあ、そのスリの女の子は、それきり行き方知れずなのかい?」
 急須を手にとって、お菊が尋ねた。
「そうなんだ。婿殿が、母親が住んでたっていう長屋まで行ったんだがな、甚太って餓鬼が殺された夜から、帰ってねえんだとよ。」
 主水は、自分の湯飲みを差し出しながら、ため息をついた。
「無事なら良いが。どうも、見知ったもんの生き死には、気が重くていけねえ。」
 お菊も、黙って頷いた。
「それはそうと、あの件はわかったのかい。」
 湯飲みを掴もうとして熱さに顔をしかめ、主水はお菊に聞いた。
「近江屋の件かい?」
 急に、お菊の顔つきが変わり、声も低く潜めた。
「近江屋ってのはさ、2、3年くらいまでは、さほど店も大きくはなかったんだけどね。ほら、渡瀬屋って廻船問屋が、主人が死んで問屋株と艀を返上したろ?その株と艀を譲り受けて、急に大きくなったのさ。」
「おう。そういや、そんな事もあったな。渡瀬屋は確か、事故死だったな。」
 主水の言葉に頷き、お菊は先を続けた。
「寄り合いの帰りに、酔って足を踏み外して、川に落ちた。という事になっているけどね。渡瀬屋の主人は、仲間と別れる時には、さほど酔った様子も無くて、足取りもしっかりしてたって言うんだよ。」
「そりゃあ、怪しいな。」
「そうさ。おまけに、渡瀬屋の問屋株と艀を、その時はまだ小さな店でしかなかった近江屋が、何故かそっくり譲り受けてる。」
 言葉以上に物言いた気な目を見返し、主水も考え深げに言った。
「廻船問屋の問屋株と艀のやり取りを管理してるのは名目上は勘定奉行だが、事実上取り仕切ってるのは船手頭だ。この数年船手頭の職に就いてるのは、片桐忠直。」
「徳兵衛と片桐がつるんでると見て、間違いはなさそうだね。渡辺の旦那の話だと、抜け荷にも近江屋が関わっている疑いがある。となれば、当然片桐も片棒を担いでいるだろうね。で、抜け荷の現場を運悪くそのせつって人が見ちまって。」
「口封じか。」
 主水が、低くうめいた。
「いや、しかし待てよ。」
 主水は、急にはっとして片手を挙げた。
「じゃあ、子供は何で殺されたんだ。せつは、抜け荷の現場を見て、その場で殺されたんだろ。子供は、関係ねえじゃねえか。」
「それもそうだね。」
「それにだ。」
 茶を一口のみ、主水は続けた。
「抜け荷の件は廻船問屋を調べろってのは、勘定奉行からこっちの奉行に話が行ったって話だ。じゃあ、勘定奉行に廻船問屋が怪しいって話をしたのは誰かっていうと、それが船手頭の片桐らしい。」
「なんだって!」
 つい大きな声を出してしまい、お菊は口を押さえた。
「それじゃあ、片桐は自分で抜け荷に関わっといておいて、その上でその片棒を担いでる近江屋を調べさせたっていうのかい?一体、何だってそんなことをするんだい。」
「それがわからねえ。」
 主水は首を振り、腕を組んだ。
「どうも、まだはっきりしねえな。足りねえところがあって、なんだかむずむずするぜ。」
「そうだね。もう少し、調べてみるかねえ。」
 お菊は、そっと湯飲みを置いた。
「ところで。」
 と、主水がその手をそっと取った。
「久しぶりに、旨いもんでもどうだい。え?二人っきりでよう。」
 突然の変貌振りに、一瞬目を丸くしたお菊だが、すぐに自分の手を包む主水の手を、ぴしゃりと叩いた。
「そういう話は、奥方の方をすっきりさせてから言いな。」
 襟にすっと手を滑らせて、お菊は立ち上がった。
「はっきりしないのは、あたしゃ嫌いなんでね。じゃあね。」
 振り返る事無く去っていく背中を見送り、主水は唇を尖らせた。
「ちぇ。冷てえな。」








 月の細い晩だった。
 明るくもない足元の悪い坂道を、男は苦も無く登っていく。手に徳利をぶら下げ鼻歌交じりで、さぞや酔っているだろうと思いきや、足取りはしっかりしている。
 その足が、不意に止まった。道端の、小さな祠の陰に目を凝らす。
「誰だ?」
 応えは無い。男は、少し語気を強めてもう一度問うた。
「そこに、誰かいるのか?」
 犬だろうかと、思った。それほどに気配は小さい。が、近づいてみて、男は眉をひそめた。
「こりゃあ・・・・・・。」
 呟いて、頭を掻く。
「参ったな。」
 涼次は気配の主を困ったように見下ろし、ため息をついた。





8は、こちらへ。



出た!
やっと出た!
これで、いつでも終われる~(T_T) ウルウル

で、これまでのところを、中村さんとお菊姐さんにまとめてもらいました(笑)。



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[2009/09/05 00:03] | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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