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書いてはみたけど、続かない  なぜかその5
第5回目
進んでる気がしません・・・。

二次創作(仕事人2009)につき、ご注意を!




 団子屋で考え事をしているところを伝七に見つかったものの、隙を見て逃げ出した小五郎は、主水のいる自身番屋へ向かった。主水は小五郎を意味ありげにちらりと見て、やあやあと迎え入れた。
「津田さんに、稽古をつけてもらう約束をしたそうじゃないですか。ついに婿殿も、やる気になりましたか。」
 めざしを火にくべながら、主水が軽口を叩く。忘れていたことを思い出させられ、小五郎は肩を落とした。
「まあ、津田さんも真面目な方ですからねえ。」
「私と関係ないところでやってくれるんなら、真面目でも熱血でも、何だって構わないんですけどねえ。それが、伝七さんのおかげで、こっちにお鉢が回ってきちまいましたよ。」
 熱い湯を急須に注ぎ、小五郎は茶を淹れた。
「あんなに真面目な人間ばかりの中じゃ、息が詰まりそうです。」
 主水は、はははと軽く笑った。
「なるほど、脇坂さんも真面目というか、真正直な人ですしねえ。」
「真面目にやりたい人は、そういう人たちで集まってればいいんです。こっちまで巻き込まないで欲しいもんです。」
 小五郎の愚痴を、主水はうんうんと頷きながら聞いている。自分に害の及ぶ恐れのない主水は、気楽なものである。
「伝七さんにしても、真面目すぎです。あれじゃあ、疲れちゃいますよ。もっと、力を抜かないと。」
「そうは言っても、婿殿も少しは仕事もなさいな。そうじゃないと、今に私みたいに自身番屋に飛ばされちまいますよ。」
 言いながら主水は、いい具合に焼けためざしを取り上げた。
「そりゃ、願ってもない。今度こそ、のんびりできるってもんですよ。」
 小五郎もめざしをつまみ、いとおしそうに眺めた。
「あなたのそのさぼり癖は、直りそうにありませんな。」
「中村さんと同じくね。」
 何を言われても、柳に風。涼しい顔でめざしの尻尾を口に放り込み、湯飲みに手を伸ばす。そこに、
「そういえば、近頃若い娘と付き合ってるそうですな。」
 不意を突く主水の言葉に、小五郎は湯飲みを取り損ねた。熱い茶が手にかかり、思わず声を上げた。
「な、何ですか、突然。」
「茶屋で、逢引してるそうじゃないですか。いや、婿殿も隅に置けませんな。」
 にやにや笑う主水を見て、先ほどの意味ありげな視線の意味を理解する。
「やめてください。そんなんじゃありませんよ。」
 お菊めと心中なじりながら、うんざりした声で答えた。
「茶屋じゃなくて、茶店です。団子を食べるだけですよ。」
「ほうほう。団子を貢いでいるわけですな。」
「・・・・・・中村さん。」
 主水がその話を真に受けているわけではなく、ただ単に自分をからかいたいだけなのは、明白だった。小五郎は、大きなため息をついた。
「勘弁してください。ありゃ、野良犬と同じですよ。うっかり団子をやって、餌付けしちまったんです。おかげで、毎日せびられてますよ。」
「それを、貢いでいるって言うんです。」
 どうやら、そう簡単には許してくれないようである。さてどうするかと思案した時、しずの顔が浮かんだ。母は死んだと落とした涙が、思い出された。殺されたと言った。あれは、どういうことだろうか。
「・・・・・・中村さん。」
 どう切り出そうか迷いながら、呼びかけた時だった。
 番屋の戸が、勢いよく開けられた。同心二人の目が、そちらへ向けられる。小五郎は、そこに立つ子供に見覚えがあった。
「・・・・・・甚太、か?」
 ずかずかと中に入ってきた甚太は、主水には目もくれず、小五郎の前に立った。見上げる目は、睨むようだった。
「かあちゃんの巾着、拾ってくれたって、しずが。あと・・・・・・。」
 懐から出したのは、身につけた着物と同じ布で縫われた巾着。そこからつかみ出したものを、小五郎に向かって突き出した。
「しずが、団子をもらったって。ただでもらうわけにはいかないから。」
 手のひらには、いくばくかの小銭が乗っていた。
「金、払うから。」
「いらねえよ。」
 甚太の言葉にかぶせるように、強い口調で小五郎は言った。
「スリの金なんか、もらえるか。」
「これは、スリで儲けた金じゃねえ!母ちゃんが、残してくれた金だ。」
「だったら、その金は大事に取っといて、しずが嫁に行く時にでも持たしてやんな。」
 甚太は一瞬はっとした顔をしたが、すぐに唇をかみ締めた。
「いいから、受取れって!」
「いらねえっつってんだろうが!」
「おめえたち。そんな大声でスリだ何だと言い合うもんじゃねえよ。もうちっと・・・・・・。」
 とりなすように主水が間に入りかけたが、短気を起こした甚太は、手にした何もかもを小五郎に向かって投げつけた。
「あっ!この野郎、何しやがる!」
「金は払ったぜ!」
 あちこちに散らばった小銭を拾い集めようとする小五郎に言い放って、甚太は駆け出した。
「あのやろ・・・・・・っ。ぜってえ受け取らねえからな!!」
 小五郎も負けずに、怒鳴り返す。しかし、振り返りもせずに、子供の背中は遠ざかっていった。
「・・・・・・なるほど。あれが噂の子供スリですか。」
「碌なもんじゃありませんよ、全く。」
 半ば感心したような主水の声に、小五郎は吐き捨てるように答えた。
「ねぐら突き止めて、突っ返してやる。」
 一緒に落ちていた巾着に金を入れ、紐をぐいと引いて口を閉めた。中の小銭が、ちゃりりと音を立てた。




 しかし、小五郎はそれを果たすことは、できなかった。






6はこちら



進んだ?
進んでないよね・・・。


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