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書いてはみたけど、続かない  なぜかその4
なんと、第4回目になってしまいました。
全員出るまで続け・・・られるかなあ。


二次創作(仕事人2009)につき、ご注意を!




 使用人が声をかけた時、近江屋徳兵衛は書き物をしているところだった。
「奉行所の方が?」
 筆を止めてそちらを見ると、若い手代は頷いた。
「抜け荷の調査で、店の荷や蔵、帳簿を改めたいとのことです。」
「そういうことなら、すぐにご案内を。いや、私が行きましょう。」
 徳兵衛は筆を置き、立ち上がった。



 小五郎と伝七が割り当てられたのは、近江屋という廻船問屋だった。二人だけでは手に余るので、脇坂宗右衛門と津田正親の二人の同僚とともに、四人で調査に当たることとなった。
「脇坂さんは、背が高いですねえ。」
 伝七が感心したように言った。伝七も小五郎も長身の部類だが、脇坂はその二人が見上げる高さだ。
「いや、身体ばかり大きくて、お恥ずかしい。」
 脇坂は、大きな身体をちぢこめるようにして照れた。
「さぞ、剣の腕もお立ちになるんでしょうね。」
「いやいや。」
 小五郎の言葉に、あわてて否定する。
「私なんて、剣の方はからきしで。津田さんに鍛えてもらっていますが、なかなか・・・・・・。」
「津田さんに?」
 二人は、今度は津田に向き直った。津田は、背はさほど高くないがよく鍛えた身体をして、同心仲間の内でも、その剣の腕は一、二を争うと言われている。
「鍛えるだなんて、そんな。時々、立ち会う程度ですよ。」
 精悍な顔立ちを少しほころばせ、津田は控えめに言った。
「お二人とも、真面目ですねえ。渡辺さんなんて、私がいくら誘っても、腹が痛いだの用事があるだの言って、稽古もさぼってばかりですよ。」
「それはいけませんねえ、渡辺さん。」
 ため息交じりに伝七が言うと、津田がじろりと小五郎を見た。
「武士たるもの、いかなる時も己の腕を磨いておかなければ。いざというときに腰のものが役に立たぬでは、面目が立ちません。」
「はあ・・・・・・。」
 津田は小五郎の肩をぽんと叩き、有無をも言わさぬ迫力で言った。
「今度一緒に稽古しましょう。」
「・・・・・・はい。」
 小五郎は、苦く笑うしかできなかった。



  
 店の使用人に来意を告げると、いくらも待たずに主人の徳兵衛が奥から出てきた。
「どうぞ、なんでもお調べ下さい。でき得る限り、協力させていただきます。」
 鷹揚に笑う徳兵衛の案内で、店内、蔵を検分し、帳簿も何冊か借り受けた。
「艀も調べたいのですが。」
 伝七の申し出にも、主人は即座に頷いた。
「どうぞどうぞ。隅から隅まで、ご存分にご覧下さい。あいにく、ほとんどが出払っていて、10艘程度しかありませんが。」
 先に立つ徳兵衛と大柄な手代に続くのは三人。面倒になってきた小五郎は立ち止まり、うんと伸びをした。ついでに大あくびをして、首を回す。
「あー、疲れた。」
 このまま伝七たちに行ってもらおうと、彼らの後姿を見送る目の端に、何かが映った。
 緑の草の中に、違う色の物が埋もれている。拾い上げてみると、赤い布で作った巾着だった。着物には詳しくないが、見覚えのあるものと似ている気がして、小五郎はそれを懐に入れた。
「渡辺さん、何してるんですか!行きますよ!」
 同僚がついて来ていないことに気がついた伝七に呼ばれ、小五郎は大きなため息をついて、やれやれと呟いた。
 手分けをして艀を一艘ずつ調べたが、結局どこにも怪しいところはなく、同心たちは引き上げることになった。しかし帰り際、今降りたばかりの艀を振り返って、小五郎は首をかしげた。
「なんか、変な感じがしませんか?」
「変?何処がです?」
 聞き返されても説明できず、あきらめて首を振った。
「いえ、気のせいです。行きましょう。」
 その後姿を、徳兵衛がじっと見つめていた。先ほどまでの人のよさそうな笑顔は消えうせ、まるで彼らの背中を射抜くかのような暗く冷たいまなざしだった。



「まだ、見つからないのかい!」
 徳兵衛は自室に帰るなり、羽織を投げ捨てた。手代の男が、深く頭を下げた。
「あれがお上の手に渡ったら、近江屋はおしまいだ。その前に、なんとしても取り戻すんだよ。多少、手荒なことをしたって構わない。とにかく、早くあの餓鬼どもを見つけるんだ。」



「こんにちは、渡辺のおっちゃん。」
 茶をすすっていた小五郎は、目の前に跳ねるようにして出てきた姿に、苦い顔をした。
「また、そんな顔する。」
「たりめえだ。」
 もう一口含んでから湯飲みを置き、うんざりしたように娘を見る。
「毎度毎度、団子をせびりに来やがって。スリが同心に気安く声かけんじゃねえ。」
 一度団子を食べさせてやって以来、しずは小五郎を見かけるたびに声をかけてくる。初め怯えていたのが嘘のように、すっかり懐いてしまっていた。邪険にはしているが、自分に懐く子供がいようとはついぞ考えたこともない小五郎は、正直戸惑っていた。
「団子が欲しいならやるから、さっさと帰れ。」
 ほら、と皿ごと差し出すが、しずの目は団子ではなく小五郎の懐に止まった。
「それ・・・?」
「・・・・・・ああ。」
 懐に入れたまま忘れていた巾着が、覗いていた。
「草むらに落ちてたんだが、お前の着物の柄に似てると思って。」
 取り出して着物と比べると、確かに同じ布だった。
「お前のだろ?」
 しずは、そろそろと手を伸ばし、それを受取った。その両手は、震えていた。
「・・・・・・おかあちゃんの。」
 消え入りそうな声に、小五郎は訝り眉を寄せた。
「私の着物を縫った残りで作ったの。私も、同じものを持ってる。」
 そう言って取り出したのは、母親の物よりも小ぶりだが、同じ布を使った巾着だ。
「母ちゃんのなら、探してんだろう。早く持って行ってやんな。」
「・・・・・・おかあちゃんは、死んだ。」
 しずは、二つの巾着をぎゅうと握り締めた。
「しず?」
 その瞳からは、涙が溢れ頬を濡らした。
「殺されたの。」
「なんだって?」
 聞き返したが、しずはそれ以上は何も言わずに駆け出した。
「お、おい!」
 慌ててあとを追おうとしたが、団子の代金を払っている間に、しずの姿は見えなくなってしまった。住んでいる所も知らず、小五郎は忌々しげに舌打ちした。耳の奥には、しずの言葉が残っていた。
「・・・・・・殺された・・・・・・?」
 スリの子供たちの母親が殺されたということは、何か意味を持っているのだろうか。意味があるとしたら、それは殺された側にか、それとも殺した側にか。小五郎は目を細め、しばし思索に耽った。


 

続く・・・のかなあ?
続いています。5はこちら




進まない~(T_T)
いつになったら、全員出てくれるんでしょう。
とりあえず、次回で中村主水様だな。
って、次回があるんかいな。


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

[2009/08/22 12:24] | 二次創作 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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